矯正歯科とは?
「健康で文化的な生活を送ること」は私たちのだれもが希望することです。そして、私たちは健康であるとともに、美しくありたいと思っています。昔から、美しい人を説明するのに「明陣略歯(めいぼうこうし)」という言葉が使われているように、明るく澄んだ目ときれいに並んだ白い歯は、その最も大きな要素です。
矯正治療とは、八重歯、乱杭歯(凸凹)、受け口、出っ歯、すきっ歯のような悪い歯並びや、かみ合わせ(不正唆合)をきれいに揃えて、上と下の歯のかみ合わせを良くし、これによって口もとの形を整えると同時に、食べ物を良く噛めるようにすることを目的としています。これに加えて、発音を明瞭にさせるとともに、むし歯や歯槽膿漏になることを防ぎ、健康を一段と増進させようとするものです。
また、成長とともに美しさに敏感になってくる子供たちにとって、きれいな歯並びに整った容姿は、明るく、積極的な性格をもたらしてくれることでしょう。
矯正治療の進め方は?
- 1.初診
- 問診・視診などを行い、検査・治療についてのおおよその説明を行います。
- 2.検査
- 適切な治療方針を立てるために、レントゲン撮影、歯型などを採ります。
- 3.診断・検査結果の説明
- レントゲンや歯型から得られたデータを分析し、診断します。
この診断をもとに、これからの治療方針、治療期間、治療費のお支払い方法などについてお話します。
- 4.治療開始
- いよいよ治療開始です。治療を成功させるためには、何よりも患者様本人と保護者の協力が必要です。歯磨きをよくすること、指示された器具を使うこと、約束の時間を守ることなどが大切です。
矯正治療には専門的な知識・技術が必要です。信頼できる矯正歯科医をホームドクターにすることが大切です。どうぞお問い合わせください。
矯正治療Q&A
- なぜ矯正治療が必要ですか?
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歯並びが悪いと、次のような障害がおこります。
- 食べ物をうまく噛めない(咀嚼機能障害)
- 歯が磨きにくいためむし歯になりやすく、口臭の原因にもなる
- 歯槽膿漏(歯周病)になりやすい
- 言葉がはっきりとしない(発音障害)
- 外見の悪さから劣等感におちいる(心理的障害)
以上の障害で見逃してはならないのが心理的障害です。他人とちがう咬み合わせや、外見の悪さを気にして、心理的に劣等感におちいる人も少なくありません。したがって、きれいな歯並びに治すことは口元を美しくするばかりでなく、うまく噛め、うまく話せるようにし、むし歯や歯周病を防ぐために、ひいては心理的発達をもたらすために必要なことです。
- 治療開始の時期は?
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矯正治療は永久歯が全部きれいに並び終え、顎の発育が落ち着いてはじめて終了となります。ということは、永久歯が生え揃わないと終わらないということです。それでは、永久歯が生えてから治療をスタートしたほうが、早く終わるのでしょうか?治療の期間だけをとってみますと、そうともいえますが、治療の内容を考慮しますと、次のような考え方があります。
- 上の顎と下の顎の位置・大きさのバランスがとれていない場合、顎が成長する時期
(身長が伸びる時期とほぼ同じ)を逃すと治療が難しくなることがあります。 - 早い時期に検査ができれば、その後の治療計画が立てられます。それによって大掛かりな装置を使わずに、早め早めに予防や治療ができるようになります。
ですから、治療の時期につきましては早めに専門医に相談するほうが、治療をする方(医師)にとっても、される方(患者様)にとっても、良いことです。
- 上の顎と下の顎の位置・大きさのバランスがとれていない場合、顎が成長する時期
- 治療期間はどれくらい?
- 人によってその期間はちがいますが、歯を移動するのに大体2~3年、その後、歯を保定(動かした歯を安定させること)するのに1~2年かかります。なかにはそれ以上の期間を必要とする場合もあります。このように長い期間を必要とする理由は、矯正治療が、不正な関係にある上下の顎の成長を正常な軌道にのせたり、歯の生えかわる時期におこってくる咬み合わせの不正を正常な方向に誘導することを目的としているからです。そして、顎の骨の中に植えられている歯を、そのまわりの部分に損傷を与えないように、徐々に移動するので時間がかかるのです。
- 通院期間は?
- 調節の必要な装置を使用しているときは、大体1ケ月に1度の割合で通院すれば十分です。永久歯の生えてくるのを観察したり、保定期間には3ケ月あるいは半年に1度位の通院となります。
- 矯正治療費は?
- 一般的に矯正治療には、健康保険が適用になりません。
以下の費用がかかります(別途、消費税がかかります)。- 初診相談料
- 無料
- 検査料
- 15,000円
- 診断料
- 15,000円
- 矯正施術料
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矯正治療に必要な装置、器具の費用および治療技術料
第Ⅰ期治療費(予防矯正、混合歯列期の治療) 400,000円
第Ⅱ期治療費(通常矯正治療、成人矯正治療) 600,000円
※装置の種類によって費用が異なります。
(第Ⅰ期の治療終了後に第Ⅱ期治療に移行する場合、その追加費用は第Ⅱ期治療費から第Ⅰ期治療費を差し引いた金額になります。)
- 保定装置料
- 15,000円(片顎)
- 調節料
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装置の調節および経過管理のために治療毎にかかる費用です。
第Ⅰ期治療 3,000円
第Ⅱ期治療 5,000円